ミニカー”お手軽”ディティールアップ講座

"油性サインペンでここまで出来る”(+α)3弾は、Y31パトカーにしました。

トミカの業務用車両は一般車が流用されてゆく場合が多いですが、此所のところ
パトカー等に使いやすいセドリックやクラウンはHT車体が一般型で出ています。
よって、Y31パトカーもHTのパンダ塗装、という実車ではまずない仕様です。
まぁ、今回は手軽に雰囲気のみということでそのままです。

この車も前回救急車同様、書店の児童書のコーナーの写真絵本とかに出ている場合が
有りますが、当然ながらセダン後期型でこれとは違います。
まぁ、”パトカー”ということで類型的に仕立てています。

*今回の作例は加工後数年遊ばれたものをレストアしてます。
これまた一寸傷んでるところも有りますが・・・ご愛敬ということで。(^^;)

用意するもの:

油性ペン極細、黒、赤
前回同様 0.3mmのPIN FOR PROを使ってます。
マッキー極細/細のオレンジ、黄色
これは売っているところが限られる様ですが、5色セットでは時々みかけます。
又は、下記多色マーカーでもいいでしょう。
ガンダムマーカー墨入れペン(グレー)
前回同様、模型店、大型玩具店などに有ります。
又は
文房具・画材売り場に見かけるばら売り多色マーカー(アルコール系インクが多い)のグレー
これは色々なメーカーがあるようですが、濃い目のグレーで先の細いものを選択ください。
修正液(事務用の一般的なもの)

実車資料・・・今回は箱絵及び、一般的なパトカーを参考にしています。
→やはり、出来るだけ箱入りを買いましょう。

・ポイント

1窓枠はブラックアウト

今回は一寸趣向を変えて、塗ってすぐ凸部を拭き取り、意識的に
車体色サッシ/ステンレスモール的な雰囲気を狙っています。
ここを全体に黒くつぶすといかにもHT、となってしまうので、
絵的に一寸回避を狙ってみました。
(逆に、HT黒モールの乗用車は塗りつぶすとよいです。)

2ボンネットの”ヒゲ”追加

パトカーは通常ボンネット先端にいわゆる”ヒゲ”塗装が入りますが、
トミカでは良く省略されていて、Y31でも入っていないので黒ペンで書き込みます。
はじめから外形を書くより、先端から少しずつ形を修正しながら広げてゆくように塗って
気に入ったところで止めるとうまく行くでしょう。



3フロント周り

グリルの凹部に墨入れ、フェンダーのウィンカーはオレンジを塗ります。
ヘッドライト内側はフォグになっているので黄色を入れます。
この境目は軽く黒い線を入れるとくっきりします。
バンパーウィンカーは地が黒では発色しないので下地に修正液を流します。
ここではみ出した場合は乾燥を待って爪などで削り取ります。
今回はナンバーも同様に凹部に修正液を流してナンバーのモールドを浮き出させています。
各ライト周りは軽く隈取りすると引き立ちます。

4赤色灯

中央の白くモールドされた部分は実物はステンレス地かなにかで銀色です。
グレーを軽く掛けていますが、不満な場合は銀を塗るか糊付きアルミ箔等で仕上げてください。

5テールランプ

白地なので、単純に赤、オレンジ、薄いグレーで塗り、隈取りしてます。
巨大なランプなので結構雰囲気が変わります。


6ナンバープレート

フロントは前述の修正液ですが、リアは逆に白地になっているのでナンバーを黒で塗ってます。
実物は濃緑ですが、油性ペンの発色では黒の方が落ち着いているようです・・・が、この辺は好みですね。

7墨入れ

各所に墨入れペンで影を入れました。
上半分が白い車体なのですが、フロントドアが開閉機構で結構隙間があるので、
これとバランスするように全体にややきつめにに入れています。

8マーク類

パトカーなので、ドアとトランクの”警視庁”、グリルの警察記章のシールが入っています。
これらはそれぞれ余白を適当にトリミングして貼っています。
トリミングの仕方としては、
 ・可能な限り余白をなくす
 ・周囲のモールドライン等との兼ね合いで、一番目立たなそうで剥げにくそうなところにする
といった辺りがあるので、場所によって適切な形にしてください。
因みに、この例のものは数年間遊んだ後も剥げずにしっかり残っていますので、まぁ成功でしょう。

9Extra menu

パトカーはグリルに点滅灯が入ります。今回はセメダインの合成ゴム系接着剤、Gクリアを一寸
丸めて貼り付け、赤ペンで塗っています。ちゃんと作りたい方は赤いプラ等から削り出して
貼ってください。(私的にはこの作例の状態くらいで十分な気がするのですが。)

今回は内装の赤がどうにも気になったので、カシメを開けて内装も一寸色を変えてます。
ここで塗っているのは・・・家具等の補修用の木材色のペイントマーカー
(色付きニスがペンになったようなもの)ですが、あざやかな赤を一寸落ち着かせる
為だけに塗ってます。せっかく開けるのならパトカーっぽくブルーグレー等にする
のも良いでしょうが・・・これはHT車体なので一寸趣向を変えてみました。
でもやっぱりここに手を入れてもあんまり目立ちませんね(^^;)
カシメを開ける際、一寸きつめな状態で開ければそのまま戻しておけます。
緩くなった場合はゴム系ボンドや瞬間接着剤で貼ればよいでしょう。
(遊ぶのに使う場合は衝撃に弱い瞬着よりゴム系ボンドがお勧めです。)